『孤独なクレーン』監督:エヴァ・ウェバー(英)

UPAF2011 上映作品#3(短編プログラム):

『孤独なクレーン』監督:エヴァ・ウェバー, 2008年,ドキュメンタリー, 27分

 

あらすじ:『孤独なクレーン』は町のシンフォニーであり映像詩でもある。ロンドンの町をはるか上空から見下ろすクレーン車の運転手たちだけが見ている、町の裏側の生活 、パターン、秘密...

 

運転手たちの一日というゆるやかな構成の中で、映画は彼らが明け方に長いはしごを上って行く映像で始まり、夜勤を終えて降りて来る映像で終わる。その間に、町は目覚め、フル稼働し、まったりとした午後を超えて、夕方には超ラッシュアワーを迎え、そして晩には再び静けさを取り戻す。その流れを毎日見つめながら、運転手たちはつれづれに、ロンドンの町を語り、自分の人生を語る。

 

空の上に暮らす運転手たち、そして彼らが見ている地面で暮らす私たち、そのどちらの存在も各々の住む環境によって形作られる。その叙情的な黙想がこの作品である。

2008年7月ブリットドック映画祭で初上映、最優秀イギリス短編映画賞受賞。その後各国の映画祭で受賞多数。2009年国際ドキュメンタリー連合短編特別賞受賞。オブザーバー紙が「今年もっとも魅力的なドキュメンタリーの一つ」と絶賛。サイト&サウンド誌の年間映画批評で批評家ニック・ブラッドショーが年間ベスト5にランキングしている。

 

エヴァ・ウェバー生い立ち:ドイツ出身でロンドンを拠点にドキュメンタリーとフィクション両方を手がける映像作家。

 

サンダンス、エジンバラ、SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)、ロスアンジェルス、テルライド、セサロニキなど国際映画祭での上映経験多数。NY近代美術館をはじめギャラリーや美術館でも作品が上映されている。

 

現在長編ドキュメンタリー作品をいくつか制作中。

 

フィルモグラフィー(抜粋)

ドキュメンタリー作品:

『孤独なクレーン』2008

『鉄の家』2007

『クレーン都市』2007

『他人のぬくもり』2005

『女王誕生』2000

 

予告編

アーティストウェブサイト: http://www.cityofcranes.com/