れいわ一揆

 

信じられないかもしれませんが、この映画、かなり笑えて、泣けるんです! 『ゆきゆきて、神軍』の原一男の新作を、9/11の全国ロードショーに先駆け、スニークプリビュー上映配信!監督とのQ&Aも!(日本語オンリー)。2019年、日本、248分、ドキュメンタリー、カラー、日本語(英語字幕付き)

監督:原一男 配給:風狂映画舎ロッテルダム国際映画祭The Tyger Burns部門、ニューヨーク近代美術館(MoMA)Doc Fortnight 2020、東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門特別上映

日本限定配信
<*終了しました> 配信期間:2020年9月5日 0:00 − 6日 24:00
(視聴スタートから48時間配信、2500円。期間中に視聴を開始いただければ、期間が過ぎても48時間は戻ってご覧になれます。)
*ご予約・ご購入は下のボタンから。
視聴者ボーナス!
9月6日(日)11AM ~ Zoom Q&A、ゲスト:原一男監督
Q&Aに参加希望の方はこちらからご登録ください ]

令和元年夏、参議院選挙で注目を集めた「れいわ新選組」から出馬した安冨歩を中心に、10名の個性豊かな候補者たちを、『ゆきゆきて、神軍』の原一男が鋭く迫った。昨年の東京国際映画祭でワールドプレミアが行なわれ、全上映作品で唯一Twitterのトレンドワードになり、世界の映画祭での上映が続々と決定し、選挙戦に留まらず、国内外の映画祭で注目を浴びている。過激な登場人物たちを通じて昭和・平成の時代を抉ったドキュメンタリー映画界の鬼才が、令和に突如現れた話題の政党にどのようにフォーカスしたのか。庶民の怒りと叫びを描いた『ニッポン国VS泉南石綿村』で新境地を開いた原一男が魅せる、新たな選挙エンターテイメント作品である。また本作は原の新レーベル「風狂映画舎」の第1弾作品で、日本の“今”をいち早く世に問う作品に取り組むことをモットーとしている。

原一男監督
1945 年6月、山口県宇部市生まれ。1972 年、小林佐智子と共に疾走プロダクションを設立。同年、『さようならCP』でデビュー。74年には『極私的エロス・恋歌1974』を発表。87年の『ゆきゆきて、神軍』が大ヒットを記録、世界的に高い評価を得る。94年に『全身小説家』、05 年には初の劇映画となる『またの日の知華』を監督。2017年に『ニッポン国VS泉南石綿村』を発表。2019年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にて、全作品が特集上映された。

原一男監督メッセージ
選挙戦の間、私はカメラを回しながら、ひたすら立候補者たちの言葉に、一言も聞き逃したくない思いで耳を傾けていた。どの言葉も、訴求力に満ち満ちていて、真実味があり、私の胸に深く染み入った。それらの言葉を聞いていることが、何よりも心地よかったのだ。こんな経験は私の人生の中で初めてだった。
撮影が始まる前、私は、率直に言って不安だった。私のこれまでの方法が通用しない、どう撮ればいいのか?何を撮ればいいのか?と迷っていたからだ。選挙戦という性質上、17日間という制限がある。これまで、撮影期間を、最低でも1年、3年、あるいは5年と長時間をかけてきた私にとっては、17日間という時間は一瞬である。こんな超短期間で一体、何が撮れるというんだよ?と。

なぜ、撮影に長い時間をかけるのか?と言えば、カメラの前の主人公の人生を描くために、撮影にかけた長い時間を、ぎゅっと凝縮することで、その主人公の人生をドラマチックに浮かび上がらせるためだ。だが今回は、その方法は取れない。ならば、どうする?迷った時は、ことの出発点に戻るしかない。そもそも今回は、選挙戦に立候補する人が主人公である。選挙戦とは、公約を押し立てて有権者にその是非を問うことである。問うために立候補者は自らの思想信条を、そして自らの生き方を示そうとする。その道具は言葉である。ここまで考えてくると、もう私が撮るべきものは、明らかだ。言葉を撮るのだ。この人に投票したい、と、投票という行動を促す言葉、投票行動を実行する身体を動かす言葉、行動したいという衝動を突き動かす言葉。いわば、言葉のスペクタクル性を明らかにしたい、と考えたのだ。

率直に言って、言葉に照準を合わせて映像+音声を撮って(録って)、果たしてエンターテイメント性溢れるドキュメンタリーが作れるだろうか?不安だった。私にとっては、「れいわ一揆」は、かなりの実験的、冒険的な作品なのである。