映画で観るパレスチナの歴史その2「1948年ナクバ 」
9/27-10/3 日本限定オンデマンド配信。
Lyd
監督:ラミ・ユーニス&サラ・エマ・フリードランド、SFスペキュラティブドキュメンタリー、2023年、78分、パレスチナ/アメリカ/イギリス、英語字幕・日本語バリアフリー字幕付き。日本初上映!
5000年もの間パレスチナを世界と結んでいた都市 Lyd (リッド)。ヨーロッパでの5世紀にわたる差別と虐殺と追放により世界中に散った多くのユダヤ人が、世界初のユダヤ人国家イスラエル建国の年として祝った1948年に、Lyd で何が起こったのか。
なぜパレスチナ人は1948年とその年の出来事を、「ナクバ(大災厄)」と呼び、そしてそれは、今起こっているガザの地獄図と、どう関係があるのか。もしもナクバがなかったら、Lyd はどんな街になっていたのか。Lyd 出身のパレスチナ人たちの体験談を主軸に、レアなアーカイブ映像、元イスラエル軍兵士たちの証言 、またアニメーションが散りばめられ、かつてと現在と、そして違う過去を持つパラレルワールドに存在する 3つの Lyd の姿が、リッドの街の視点と声で描かれる。ナクバによって歴史から消されたパレスチナの街は、Lyd だけではない。
イスラエルに住むパレスチナ人と、アメリカに住むユダヤ人のコラボで生まれた、パレスチナの歴史を知るのに役立つクリエイティブドキュメンタリー。2024年4月〜5月、ニューヨークのFirehouse Cinema で大人気により繰り返し延長上映された話題作を、いち早く日本にお届けする。日本初公開。クリエイターとのQ&Aも予定。
歴史的資料として価値があり、広く上映されるべき作品。ナクバに関する映画は他にもある中で、Lyd が卓越している理由は、さまざまなストーリーテリングの形態を独創性豊かに編み込んだ制作者たちの技量とクリエイティビティによるものだ。—FIPRESCI(国際映画批評家連盟/International Federation of Film Critics)
地政学的に言って、世界でおそらく最も物議を醸し出す問題に大胆に取り組みながら、しかも80分以下で、「パレスチナに自由を」と心から訴えかける作品。難題にひるまぬ態度で臨みつつ、現在の状況で望める限りの希望を与えてくれる。 –POV Magazine
過去の理解を変え、今とはまるで違う未来を想像する方法を提示してくれる作品。皆に観てほしい。–Amahl Bishara, タフツ大学人類学准教授
受賞・上映歴(抜粋)ー アンマン国際映画祭2023 アラブ長編ドキュメンタリー部門審査員賞 & FIPRESCI 国際映画批評家連盟賞, ミドルイーストナウ映画祭2023, Yashwant 国際映画祭 2024, リール・パレスタイン2024, メルボルンSF映画祭 2024, Al Ard 映画祭 2024, Sguardi Altrove 国際女性映画祭 2024, オーストラリア・パレスチナ映画祭 2024
製作:サウサン・アスファリ、ファイベル・ロスバーグ、サラ・エマ・フリードランド、ラミ・ユーニス
製作総指揮:ロジャー・ウォーターズ(ピンク・フロイド創立メンバー)
Lyd の声:マイサ・アブドゥ・エルハディ(『ガザの美容室』ほか出演のパレスチナ人女優)
原語:アラビア語/ヘブライ語。
2025年1月半ば、岡山市奉還町4丁目ラウンジカドで対面上映も予定(定員25名)。