ファウヌスになれ

『ファウヌスになれ』(原題:Enter the Faun )アメリカ 68分、2015。ドキュメンタリー。監督:タマラ・ロゴフ&デイジー・ライト 。日本初公開! ベテラン振付け師と脳性麻痺の若い役者というミスマッチなコラボが奇跡を呼んだ。誰でも、思いもよらない方法で自分を変えられる。タマラ・ロゴフがグレッ グ・モズガラをダンサーとしてコーチしていくうち、彼女が医学を正式に学んでいないことや彼の怖れや身体的不自由さが、障害ではなく新たな発見の鍵になっていく。『ファウヌスになれ』は、彼らがニューヨークの伝説のアングラ・オフオフブロードウェイ劇場「ラ・ママ実験劇場」での開演を迎えるまでの、 [Read more...]

ご主人とディヴィノ

『ご主人とディヴィノ』ブラジル 85分、2013、ドキュメンタリー。監督:ティアゴ・カンポス・トレス。日本初公開! ブラジル中西部マットグロッソ州の先住民村サングラデューロに1957年にやってきたエキセントリックなドイツ人宣教師アダルベルト・ハイデと、地域の先住民族シャバンテ族のディヴィノ・ツェレワフは、ともにフィルムメーカー。シャバンテ語を流暢に話すハイデは1957年以来、8ミリ映画とビデオで先住民の生活を記録してきた。時代は変わり、若いディヴィノは先住民の視点から村の行事や生活を記録し、テレビや映画祭に出品している。遠くの町のNPOからシャバンテ族にビデオ編集を教えにやってきた経験を持つブラジル人監督ティアゴ・カンポス・トレスが、この違う使命を持った二人のフィルムメーカーのニュアンスに満ちた師弟関係や [Read more...]

アラロミレ: 呪いの女神像

『アラロミレ:呪いの女神像』(原題: The Figurine: Araromire ) ナイジェリア 120分、2009、ドラマ。監督:クンレ・アフォラヤン。西日本初公開! ナイジェリアでは1990年代以来映画が大発展し、ナリウッドと呼ばれる巨大雇用創出産業に育っていることを皆さんはご存知だろうか。『フィギュリン』はその中でも、ナイジェリア人が「ナリウッドはここまで来た。これなら世界で勝負できる作品だ」と評価した最初の作品で、伝説的な位置を占める。確かに、すごい。サイコ・スリラーのジャンルだが、ナイジェリア(ヨルバ族)の口頭伝承や伝説を上手に取り込み、ストーリー展開が最後の最後まで驚きに満ち、非常に質の高い作品。停電は日常茶飯事、 [Read more...]

悪夢の香

『悪夢の香』 (原題:Mababangong Bangungot 英題:Perfumed Nightmare) フィリピン、95分、1977、ドキュドラマ。監督:キッドラット・タヒミック。中国地方初公開。21日の回、監督来場&ゲストトーク! フィリピンのインディペンデント映画の父と呼ばれるキッドラットの作品は、独立心と遊び心に満ちている。彼の鮮烈なデビュー作品『悪夢の香』では、監督が自演するアメリカ大好きのジープニー(リサイクル鉄屑から作られたカラフルなフィリピンのタクシー)運転手キッドラットが、村を訪れていたアメリカ人のチューインガムビジネスを手伝うため、ジープニー持参でパリに引っ越し、いざアメリカに進出するまでを描いたドキュメンタリー・フィクション・ハイブリッド作品。 [Read more...]

女たち、彼女たち

『女たち、彼女たち』 (原題:Nosotras Ellas 英題:Us women . Them women)  アルゼンチン、65分、2015、ドキュメンタリー。監督:フリア・ペッシェ。西日本初公開! <山形国際ドキュメンタリー映画際より> 「年齢も様々な一族の女性9人が集う家。先祖から彼女たちの身体へ脈々と引き継がれてきたなにかが、古い館の中に満ちている。年老いた者はゆっくりと死を迎 え、若い肉体は新しい命を宿す。お互いがお互いの分身であるかのように生命が受け渡されていくさまを、フリア・ペッシェは繊細かつ大胆に描ききる。そこでは、男性の姿は遠くはかなげで、女性たちの世界だけが [Read more...]

海上の宮殿

『海上の宮殿』(英題:”A Palace on the Sea”)台湾、15分、2014、ドラマ。監督:ミディ Z。日本初公開(あいちトリエンナーレとほぼ同時)!  船が港に停泊している。ミャンマーから台湾に働きに来た女性の霊が、故郷を求めてさまよっている。一度は逃げおうせたかに見えた彼女は、やはりまた、前世の思い出に囚われてさまよう。 仏教の読経が聞こえる。前世での恋人は今世では僧侶となり、彼女や他の故郷を求めてさまよう霊を鎮める。シュールで、キッチュで、とても不思議な映画。 [Read more...]

クリオソット

『クリオソット』(原題:Creosote) アメリカ、3分、2015、クレイメーション。監督:クリス・シコルズ。 不思議な生き物たちがいたって普通の日常を生きる。このクレイのアートワーク、一見の価値あり。レッドノーズスタジオのクリス・シコルズに今後も注目したい。

肖像画/いきうつし

『肖像画/いきうつし』(原題:A Portrait) ギリシャ、2’13”、2014、アニメーション。監督:アリストテリス・マラコス。 白い背景に一本の黒い線画だけで自分の亡きお祖父さんのことを描く。 シンプルで深い。 アーティスト:アリストテリス・マラコス

あの家

『あの家』(The House) ドイツ、6’48”、2011、2D&3Dアニメーション。監督:デイビッド・ブオブ。 おばあさんが生きていた頃の記憶、生と死をさまよう彼女とその面倒を見る孫娘の日常を抽象的にファンタジックに描いた作品。     アーティスト:デイビッド・ブオブ

ビン・バン・ブーン:モレノ姉妹のプロレス人生

『ビン・バン・ブーン:モレノ姉妹のプロレス人生』(英題:Bim Bam Boom, Las Luchas Morenas!)メキシコ、デンマーク、アメリカ、13分、2014、実験ドキュメンタリー。監督:マリー・ロオジエ。 90年代に日本プロレス界で大活躍したメキシコ片田舎出身のモレナ3姉妹を、奇妙で心温まるポートレイト映画で知られるフランス出身のニューヨークの監督マリー・ロオジエが独創的に描いた作品。日本で大人気だったシンティア・モレノとその姉2人。今でもメキシコのプロレス界トリプレア(AAA)で活躍、ルチャドーラ精神で貧困と戦いながら、肩寄せ合って生きている。Bベルリン国際映画祭テディ賞受賞作品。このユニークな監督のポートレート映画はロッテルダム、トライベッカなど映画祭の他、テートモダン、NY近代美術館、 [Read more...]